【個人実践】至仏山登山

 

4月3日から5日にかけて、尾瀬の至仏山にバックカントリーに行ってきました。
メンバーは吉沢(M1)、飯野(M1)、大友(昨年度修了)の3名です。
尾瀬は数年前から夏の実習の登山が行われる場所となっており、現室員にとってはとても思い入れのある場所です。
夏との違いを肌で感じながらの素晴らしい登山になりました。
活動の様子を報告します。

==========================================================================================
4月3日(日)<1日目>

朝2時に大学集合、予定通り準備に苦労し、午前3時過ぎに出発しました。
下道をぐんぐん進み、尾瀬岩倉に8時に到着しました。
尾瀬岩倉から、鳩待峠までの道のりは冬季通行止めのため私たちはマウンテンバイクにスキー板を装着しました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA

結果的2泊3日の重装装備を背負い、4時間のマウンテンバイク…

本当に辛かったです…
これが冒険か…と心から感じてしまうような時間が過ぎていきました。

やっとの思いで、鳩待峠に到着しスキーに履き替えます。
シールを張り、至仏山目指して登っていきます。時間も厳しく、飯野(新院生)がメンタルブレイクしたのもあり、1時間ほど登ったあたりで、滑り返すことになりました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

鳩待峠に到着し、テント設営を行いました。朝2時から活動していたこともあり、疲労はピーク…

翌朝の天気予報は雨…
この時は登山隊としても、予定を早め1泊2日で下山することを真剣に考えだしていたのでした。
4月4日(月)<2日目>

4時起き、5時朝ごはん、6時発、「通称シ・ゴ・ロ」の予定でしたが、朝4時に起きた時点で天気はやはり雨、全員の合意をとり、予定であった尾瀬ヶ原散策を完全に諦め、全員で生理的欲求に任せ、二度寝をしました。
本当に気持ちが良かったです。

7時半に起床し、再度これからについてミーティングが行われました。
話し合いの結果、2日目は完全に活動を諦め、3日目に至仏山に日の出登山をすることになりました。
9時に朝食、12時に昼食、15時に夕食、あとは主に昼寝と周辺散策いうよく言えば、「明日に備える1日」を過ごしました。

IMG_7131

そして、日が落ちる前に17時に就寝しました。

普段の活動では、自然体験活動の運営側として時間に追われながら過ごしていることが多いので、自然の中で、ただゆっくりすることの良さをもう一度思い出させてくれた1日になりました。

 

4月5日(火)<3日目>
前日の11時に起床し、12時半に鳩待峠を出発しました。
夜の闇の中を3人のヘッドライトの明かりのみで進んでいきます。
真っ暗な森林帯の中では、星も見ることができず、どこか本当に夜が明けるのだろうかと疑ってしまうような気分になってしまいます森林限界前で時間調整の大休止をとり、山頂を目指しました。

IMG_7137

小至仏山、至仏山の東面をトラバースしていく時は、斜面の下が真っ暗で見えず緊張の時間が続きました。

ガスも濃くなったり、弱くなったりを繰り返していて、登っても景色が見えるのか…そんなことをみんなが思っていましたが、自然と口にはしないように心掛けていたように思います。

トラバースの核心部で飯野ヘッドライトの電池が切れるなどをはじめとする予想外にも出会ってしまいました。
しかし、登りながら「朝が来る」ということを全身で感じる時間を過ごすことができました。

IMG_7143IMG_7170

至仏山の山頂に日の出の時間には少し間に合いませんでしたが、5時半頃到着しました。
そこでの景色は忘れることはないと思います。

IMG_7234IMG_7205OLYMPUS DIGITAL CAMERA

アイスバーンが少しゆるくなるまで山頂で時間を過ごし、来た道を滑って行きます。

少し、道を間違えたりもしながらも気持ち良く鳩待峠まで滑り降りることができました。
鳩待峠でテント撤収・マウンテンバイク準備を行い、1日目に苦労した道のりを今度は下っていきます。
まさに「ひゃっほー!!!」と叫びたくなってしまうほどの時間がきました。

IMG_7282OLYMPUS DIGITAL CAMERA

登りは4時間かかった道のりを50分で下ってしまいました。
尾瀬岩倉に到着した時は、行動時間がすでに13時間を超えていましたが、充実感でいっぱいになりました。

==========================================================================================
今回の山行を振り返ってみると、「自然に合わせた」ということが印象が残っています。
天気が悪いから登るのをやめて、ベースキャンプでゆっくり休んだ。
雪が硬いから山頂で雪がゆるくなるのを待った。
夜明けまで時間があるから大休止をとった。
もちろんこれらは当たり前のことをしたまでですが、今回の登山は比較的時間がゆっくり流れたこともあり、自分が自然の中に一つの生き物として存在していること、そして、我々の行動は大きく自然によって決められていることに気づかされました。(すみません。力不足で上手く言葉にできません。)
大友、飯野、そして私それぞれにとって、独自の深い体験があった登山だったように思います。

投稿:吉沢