【正課/実習】戸隠3泊4日冬キャンプ実習

冬の厳しさを体感しながら、自然と向き合い、自らの力で生きる力を養う——。

今年も戸隠キャンプ場での3泊4日の冬実習が行われました。この地は、冬になると一面銀世界に包まれ、まるで別世界のような美しさを見せますが、その美しさの裏には、寒さや風、雪といった厳しい自然環境があります。

今回の実習では、整地から始まり、高デッキ山登山、クロスカントリー講習、雪洞泊といったさまざまなプログラムを通じて、冬の自然と深く関わりながら貴重な経験を積むことができました。ここでは、その4日間の記録をご覧ください。


1日目:戸隠へ—雪の中での基地作り

筑波を出発し、車2台で戸隠へ。

道中、窓の外には次第に雪景色が広がり、期待と緊張が入り混じる気持ちが高まり、キャンプ場に到着すると、そこには一面の雪原。まずは、テントを設営するための整地作業から始まりました。

雪の上にそのままテントを張ると、寝ている間に体温で雪が溶け、不快な寝床になってしまうため、足踏みをして雪を踏み固め、できるだけ平らな地面を作りました。

初めての戸隠 寒すぎて震えるぼく(福嶋)

整地が終わったら、いよいよテントを張ります。冬用のテントはしっかりとペグダウンしないと風で飛ばされる可能性があるため、細心の注意を払いながら作業を進めました。しかし、ペグを使うと片付けの際に取れなくなるので、今回はそこら辺にある木の枝をペグ代わりにしました。

夜になると、各自で晩ごはんの準備。寒さの中での調理は手がかじかんで大変でしたが、温かい食事が体を芯から温めてくれました。

3年生組の調理風景(ぼく、なつお、はっしー、本D)

夜のミーティングでは、初日の振り返りと翌日の予定確認を行い、お互いの情報交換をしました。


2日目:高デッキ山登山—雪と風を乗り越えて

朝食を済ませ、装備を整えて高デッキ山登山へ出発。

例年に比べて雪が多く、足を取られる場面もありました。さらに、風も強く、進むごとに体力が奪われていきます。しかし、一歩一歩着実に登ることで、やがて山頂が見えてきました。

山頂に到着すると、そこには雲が流れるのがわかるほどの風が吹き、青空が広がり、白銀の世界が眼下に広がっていました。

院生組 無事登頂!(ぺろ、きのぴー)

各自持参した昼食を取り、温かいカップラーメンやパンを食べながら、達成感に浸る時間。登るのは大変でしたが、この絶景とともに食べる食事は格別でした。

山頂でラーメン作り!

下山は、来た道に沿いながら全力で斜面ダッシュ!みんな転けながらも気をつけて下山しました。

下山後、テントに戻り、再び夜のミーティング。疲労が残る中でも、お互いの経験を共有し、翌日に備えました。

テントの妖精ぺろ(吉村)


3日目:クロスカントリー講習と雪道泊——新たな挑戦へ

この日は午前中にクロスカントリー講習が行われました。スキー板を履いて雪の上を滑る技術を学び、雪上での移動の基本を習得。

転びながらも、何度も挑戦することで少しずつコツを掴んでいきました。

午後は、雪洞泊(ソロ宿泊)のための下見と準備。夜には3年生による「おもてなし料理」が教員や院生に振る舞われ、温かい食事とともに実習の思い出を語り合いました。

そして、いよいよ雪洞泊へ。各自が自分で寝床を作り、一晩を過ごすという試練。

雪の上での宿泊は想像以上に寒く、シュラフ(寝袋)の中でじっと耐える時間が続きました。しかし、この経験を通じて、寒冷地での生存技術や精神力を鍛えることができたと思います。

雪洞泊で狸と遭遇(はっしー)


4日目:自由活動と撤収——最後まで学び続ける

最終日は個人別の自由活動。各自が興味のある活動を行い、最後の戸隠の自然を満喫しました。

自由活動はスノークラフトでトナカイ作り(きのぴー)

その後、テントを撤収し、後片付けを済ませてから筑波へ帰路につきました。

帰りは、疲れと充実感が入り混じった表情の参加者たち。4日間の厳しい環境の中で得た経験は、これからの生活においても活かされることでしょう。筑波に到着後、最後の片付けを済ませ、全員が無事に帰宅しました。


まとめ:冬の大自然が教えてくれたこと

戸隠の冬キャンプ実習は、ただのキャンプではなく、自然と向き合いながら「生きる力」を学ぶ場だと思います。

  • 厳しい環境の中では、自然とお互いを助け合うようになり、協力の大切さを実感する。
  • どんな困難があっても、自分たちで工夫し、なんとか乗り越えられることを知る。
  • 寒さや疲労に負けず、一歩踏み出す勇気と挑戦する気持ちが、自分自身を成長させる。

大自然の中で過ごした4日間は、決して楽なものではありませんでたが、厳しい環境だからこそ生まれる助け合いや挑戦の精神が、私たちに多くのことを教えてくれました。

参加者には、この経験を胸に刻み、次の挑戦へとつなげてくれると嬉しいです!


〇日時:2025年1月30日(木)~2月2日(日)

〇場所:長野県 戸隠イースタンキャンプ場

〇参加者:ムーミンパパ(坂本先生)、ニコ(高橋先生)、きのぴー(木之下)、ぺろ(吉村)、なつお(池野)、はっしー(橋場)、ぼく(福嶋)、本D(本田)

投稿:真冬に滝行して三途の川を渡り掛けた木之下(MC1)